これは凄い。
1974年、東京郊外の団地に発生した、小学校を中心とする「コミューン」の栄光と闇を白日のもとにさらすノンフィクションだ。
語られているのは1974年のことだけれど、明らかにこの「コミューン」は1982年生まれのぼくが通った学校にも影響を与えている。時代は違うのに、自分の小学生時代の空気感の一部が再現されているような気分になって、読んでいる間、不思議な歴史の遠近感を味わった。
- 作者: 原武史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/05/19
- メディア: 単行本
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連合赤軍の内ゲバをすら想起させてしまう指導が、かつて行われていた。その残響がぼくの小学生時代にもいまだ消えていなかった。
ずっと足もとを流れていた激流に気づいていなかったことを指摘されたような、そんな気分だ。