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本屋と言うのは、ほぼ全ての本が平等であり、どれを買うかは本人が調べ、考え、選び、そして購入に至ります。
本屋の面白さはここにあると私は思っています。
だれもお勧めしないような本でも、自分が見て、ほしいと思う本はたくさんあるのです。
彼女は帰りの車の中、この事に気が付いてもらえたようで、現実世界の1つの自立行為(本を誰に何も言われず買う行為)に、ある種の感動を覚えたと言ってくれました。
これはいいはなし。
なんとなく、この本*1を思い出した。
- 作者: 池澤夏樹
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 1995/04
- メディア: ハードカバー
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この本、池澤夏樹が編集した随筆集で、たくさんの物書きたちによる、書店に関するエッセイが収められている。
日本近代文学の黎明期に、洋書をたくさん取りそろえていた丸善などの書店がいかに貢献したか、といった話は胸が熱くなる。
書店といえば、いちばん有名な話は梶井基次郎の『檸檬』かな。
とにかく、文筆家だからとうぜん、こういう話は多い。
今回の19歳女子のおはなしも、これらの系譜に繋げていいくらい、書店の面白さを表現した名エピソードだと思う。それが嘘だったとしたって、ぼくはいいと思うぜ。