- 出版社/メーカー: Universal Pictures Japan =dvd=
- 発売日: 2008/04/10
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ピーター・バーグといえば、『ランダウン』の、ロック様をかっこよく見せる!という一点のみを突破する構成の妙がすばらしかった。主人公が自らに課す「銃を使わない」というルールが、前半はロック様ならではの肉体アクション、クライマックスではハリウッド映画ならではの大銃撃戦、とそれぞれのアクションシーンを際だたせていた。ロック様が満を持してショットガンをぶっ放すくだりには、「ロック屋!」と声をあげたくなる伝統芸能的興奮があったものである。
ランダウン (ユニバーサル・セレクション2008年第4弾) 【初回生産限定】 [DVD]
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
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構成とはすなわち、現実世界をどう切り取るか、という問題なのだと思う。
本作は、町山智浩が言うように*1「911テロ以降の世界を90分に圧縮し」ている。
現実をどう見て、どう切り結び、映画の中に落とし込むか。映画は現実を編集=改変して、世界の新たな一面を提示したり、あるいは現実を変える契機を見つけ出そうとしたりする。
科学捜査と交渉術をもちいて悪を叩く本作の主人公同様に、ピーター・バーグは映画という武器を使って戦うことにきっと意識的なのだろうし、だからこそ、戦う人々を描くのがうまいのだろう。
*1:『町山智浩のアメリカ映画特電』第35回 http://www.enterjam.com/tokuden/tokuden035.mp3