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1月1日、スガイ札幌劇場にて。
前半、テレビシリーズのあの圧倒的な密度のサスペンスはいずこへ、と嘆きたくなるくらいにまごついた演出が続く。でも、大卒でもろくにアメリカ人と会話ができないダメダメヒロイン:咲ちゃんこそ、ぼくら日本の若者の平均値のひとつなわけで、彼女がもたもた滝沢くんを探す前半の流れは、あるいは作品全体にとって必須のものなのかもしれない。
テレビシリーズの最終話で滝沢が言う、「この国には、頭のいい連中がいっぱいいるのに、損な役回りをやる奴が誰もいないんだ」ていう台詞も思い出される。かっこわるいニートやダメ学生を、否定はせずしかし肯定もせず、自己撞着に陥るぎりぎり手前のラインで(だって羽海野チカ絵で描かれたら誰だってかわいく思えちゃうよ!)まずはしっかり描くことこそ、この物語に血肉をあたえる一つの大きな力なのだ。
ま、他にも文句をつけたいところはたくさんあるけれど、すべて後半のための土台固めだと思って黙っておきます。でもパンツとみっちょんの見せ場はもっとたくさんあってよかったとおもうなあ。みっちょんかわいいよみっちょん、というのは私情なので置いておくとしても、テレビシリーズのあのひき逃げシーンでパンツがみせてくれたすばらしい身体性(笑)は、スクリーンでも映えると真剣に思っているのだよなー。後半ではパンツのアクション希望。物部にぎゃふんと言わせてやるんだ!