たとえば、2008年の全米映画興行成績トップだった『ダークナイト』について、日本でヒットしなかったことを嘆く人が多い。「あれだけ暗く深い物語をみながこぞって観に行くとは、アメリカはすごい。それにくらべて日本人は...」という論旨の人。
でも、その年の年間興行成績はこんな感じなのだ。
- 『ダークナイト』
- 『アイアンマン』
- 『インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの秘宝』
- 『ハンコック』
- 『ウォーリー』
- 『カンフー・パンダ』
- 『トワイライト』
- 『マダガスカル2』
- 『007/慰めの報酬』
- 『ホートン ふしぎな世界のダレダーレ』
the movie timesより:http://www.the-movie-times.com/thrsdir/moviesofyear.mv?moviesof2008+ByTGross
ボンクラと子供の国、というフレーズが浮かんでくる。アメコミヒーローものが三本、アニメが四本、続編ものが二本、そしてティーン映画が一本。いい映画が含まれていることは確かでも、決して自慢できる並びじゃないだろう。同じ年の日本国内映画興行成績*1と並べてみるとそれでもまだマシに思えるというだけの話。
『マイマイ新子と千年の魔法』をプッシュしていると、邦画disが目的化した嫌邦画厨に勘違いされそうなので、決してそういうつもりじゃござんせんよ、と断っておく次第。偏見と思い込みを抑えて、いい映画をいい環境でたくさん観て正当に評価したいよね、というのがぼくの考えなのです。