こづかい三万円の日々

40代の男がアニメ、映画、音楽などについて書いています。Twitter:@tegit

でもアメリカの映画界はすばらしいよ、と言いたいわけではない

 たとえば、2008年の全米映画興行成績トップだった『ダークナイト』について、日本でヒットしなかったことを嘆く人が多い。「あれだけ暗く深い物語をみながこぞって観に行くとは、アメリカはすごい。それにくらべて日本人は...」という論旨の人。
 でも、その年の年間興行成績はこんな感じなのだ。

  1. ダークナイト
  2. 『アイアンマン』
  3. 『インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの秘宝』
  4. 『ハンコック』
  5. 『ウォーリー』
  6. カンフー・パンダ
  7. 『トワイライト』
  8. マダガスカル2』
  9. 『007/慰めの報酬
  10. 『ホートン ふしぎな世界のダレダーレ』

the movie timesより:http://www.the-movie-times.com/thrsdir/moviesofyear.mv?moviesof2008+ByTGross

 ボンクラと子供の国、というフレーズが浮かんでくる。アメコミヒーローものが三本、アニメが四本、続編ものが二本、そしてティーン映画が一本。いい映画が含まれていることは確かでも、決して自慢できる並びじゃないだろう。同じ年の日本国内映画興行成績*1と並べてみるとそれでもまだマシに思えるというだけの話。 
 『マイマイ新子と千年の魔法』をプッシュしていると、邦画disが目的化した嫌邦画厨に勘違いされそうなので、決してそういうつもりじゃござんせんよ、と断っておく次第。偏見と思い込みを抑えて、いい映画をいい環境でたくさん観て正当に評価したいよね、というのがぼくの考えなのです。