- 作者: フレドリック・ブラウン,田中小実昌
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1976
- メディア: 文庫
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主人公ロッドは、完全に記憶を失った状態で、祖母の殺人現場に居合わせる。通り魔の犯行らしいが、記憶は戻らず、また警察の捜査にも納得がいかない。失った記憶をもとめて、ロッドは自ら事件以前の自分を調べ始める…。
『天の光はすべて星』でガツンとやられたフレドリック・ブラウン、ミステリもすごくよかった。ミステリもSFも「自分とはなにか」っていうテーマを掘り下げていくところは共通しているとも言えるわけで、各ジャンルで愛すべき作品を残せるのも当然なのかもしれない。ブラウンはミステリの長編を数多く残しているようだけど、ぜんぶ絶版ぽいので、こつこつ古本屋で集めていきたい。
なお、どうでもよいことですが、本作の主人公がコピーライターで、元同僚の女の子にベタぼれっていうところから、脳内ではずっとジョゼフ・ゴードン・レヴィット@『(500)日のサマー』を当てはめて読んでおりました。でもちょっと格好良すぎるかなあ。