ツイッターの再録ばかりでは虚しいのでたまにはレビューを書きます。
- 作者: 山田正紀
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 1999/05
- メディア: 文庫
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札幌に住んで五年になるけれど、いまだにぼくにとってこの街は異郷なので、フィクションのなかで札幌あるいは北海道が取り上げられていると無性に読みたくなる。ぼくが感じている異界のヴァージョン違いを閲覧できるんだろうなあという期待、っていうか。
で、本作は事件の発端をすすきのとし、奥尻や函館などの道南各地を舞台とするだけでなく、新幹線が旭川まで通っているという近未来設定もあって、北海道フィクションとしては非常に充実した作品で満腹でした。札幌が冷戦下のベルリン化して南北に分かれているという東直己『沈黙の橋』の次にフィクショナルな北海道と言っていいんじゃないかな。
- 作者: 東直己
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2000/02
- メディア: 文庫
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