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こづかい三万円の日々

30代の男がアニメ、映画、音楽などについて書いています。Twitter:@tegit

3月に読んだ本

2013年3月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2997ページ
ナイス数:17ナイス

犬の力 上 (角川文庫)犬の力 上 (角川文庫)感想
ハイスピードて展開していくにもかかわらず、各主要登場人物の助走期のみずみずしさ、あざやかさが印象に残る。隅々までウィンズロウ節という印象だけど、特に、地震のくだりを中心とするパラーダのパートの、少し寓話めいた雰囲気が好き。
読了日:3月2日 著者:ドン・ウィンズロウ
犬の力 下 (角川文庫)犬の力 下 (角川文庫)感想
見事語りきられた物語、完結させられた人間関係に満足のためいき。でも実はちょっとした物足りなさもある。物語内時間の長さが、物語のなかに沈殿しないのだ(だからエルロイのたっぷりした澱みぶりが思い返されてしまう)。むろん個人的な好みの問題だけれども。この軽やかすぎるフットワークはやはり、『ボビーZ』みたいなサイズの物語でこそ最も映えるのではなかろうか。
読了日:3月6日 著者:ドン・ウィンズロウ
商品管理で書店が変わる!―商品管理の基礎から応用まで (よくわかる出版シリーズ)商品管理で書店が変わる!―商品管理の基礎から応用まで (よくわかる出版シリーズ)感想
20年近くまえに書かれた本ではありますが、基本をおさえてくれているように思う。状況分析から、見落としがちなロス削減まで、複数の有益な視点を得られた。
読了日:3月6日 著者:能勢 仁
アウトロー 上 (講談社文庫)アウトロー 上 (講談社文庫)感想
映画を観てから読んでいる。読むほどに、あの映画の脚色と演出がこの物語に追加した豊かさがわかって驚く。実に幸福な映画化だったと言えるのではないでしょうか。
読了日:3月8日 著者:リー・チャイルド
アウトロー 下 (講談社文庫)アウトロー 下 (講談社文庫)感想
ラスト数十行で描かれる去り方がコンパクトかつ的確で伝統芸じみており、なんだかもう、よっリーチャー屋、と言いたくなる名調子である。モテるけど人嫌い!そんなジャック・リーチャーがぼくは好きです。/北上次郎は彼を無敵過ぎと言うけれど、なぜ彼が負けないか、の描写がすべての危機の場面で欠かさず描かれているので、ちゃんと論理的に納得できる。あとは趣味の問題だと思いますよ。
読了日:3月14日 著者:リー・チャイルド
一四一七年、その一冊がすべてを変えた一四一七年、その一冊がすべてを変えた感想
書いた者ではなく紹介者こそが中心に置かれた、本屋でありこういうレビューを細々書いている人間としてはぐっとこざるをえない一冊。写本してる連中が「マジ仕事めんどい」みたいなことを落書きしてたとか、たのしいディテールも満載だ。人類は一直線にまっすぐ発展していくものだという先入観と、歴史をまじめに勉強して来なかったゆえの、ルネサンスへの無理解が少しは解消されたように思う。大著に見えて注釈のぶん短く感じられたりもするので、ここ最近の柏書房が連打する楽しい一連のノンフィクと連ねて気楽に読める。
読了日:3月15日 著者:スティーヴン グリーンブラット
国王陛下のUボート (ハヤカワ文庫 NV (396))国王陛下のUボート (ハヤカワ文庫 NV (396))感想
連合軍イタリア上陸を成功させるべく、Uボートで秘密作戦を行う英海兵たち。地味に地味に始まるのですが、女工作員との恋を経てクライマックスは秘密兵器基地への攻撃と実は派手でおいしい。艦長マーシャルの鬱々とした心情をきめ細やかに描きつつ、テンポよく船内の群像も挿入してみせる文体の手練れぽさがいい。男同士の熱い萌えも満載です。
読了日:3月26日 著者:ダグラス・リーマン
戦争は人間的な営みである (戦争文化試論)戦争は人間的な営みである (戦争文化試論)感想
「戦争や軍事には、いかんともしがたい魅力がある」という真っ当すぎる冒頭の告白、そして従軍チャプレンを研究してきたキリスト者宗教学者っていう著者のバックグラウンドだけでじゅうぶん面白い。戦争映画なりFPSなりをウヒャウヒャ言って楽しんでいる俺達必読の書..とまで言い切るにはやや真面目で、現代戦を評価していない(無人機だってセクシーだろ!)のがやや難ですが、それでも良書なことは確か。次は軍への取材レポ多めでメジャーレーベルの新書で出せばいいと思います。
読了日:3月29日 著者:石川 明人

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