『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』観ましたかみなさん。すばらしかったですね。
アメコミヒーロー映画としても当然ですが、スパイフィクションとしても大傑作なこの映画、スパイ者として注目するとなるとやはりまずは名優ロバート・レッドフォード様の出演です。
製作陣も言っているとおり、これは70年代以降、俳優・監督としていくつものポリティカルサスペンス/スパイフィクション映画に関わったレッドフォードのキャリアを意識してのもの。そんな彼の、ポリティカルサスペンスの代表作といえば『大統領の陰謀』であり、今回取り上げるジェイムズ・グレイディの小説を原作とした『コンドル』でありました。
この話題は、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』ファン界隈なら広く知れ渡っていること。
TBSラジオ「たまむすび」で、町山智浩さんも解説してくれています。
で、中には『コンドル』を観てみた、という映画ファンも多いのではないかと思います。でも、きっと原作の『コンドルの六日間』までチェックしたという人は少ないでしょう。
惜しい!あと一歩!あと一歩足りない!
『コンドルの六日間』をはじめとして、グレイディの諸作は、現在のスパイフィクションを考えるにあたって非常に重要なものばかりだと思っています。
現在そのすべての長編が絶版となっており、古本屋でがんばって探していくしかないのですが、その価値は絶対にあります。
絶版になっているだけあって、万人にうける娯楽性や、わかりやすさはありません。わかりにくくても版を重ねるル・カレ先生ほどの深くもない。喩えて言うと、郡一番のダイナーで食べられる超おいしいハンバーガー、というくらいのものでしょう。
でもハンバーガー好きならぜひ味わってほしいし、せっかくキャップとレッドフォードのおかげですぐ近くまでスポットライトが照らしているんだから、ぜひ!ぜひこの機会に!という一心で、以下グレイディを大特集いたします。みんな読んでねグレイディ!あとハンバーガー食べたい!