1986年作品。同年の全米興行収入一位、日本での洋画興行収入一位だったそうです。でも退屈なもんは退屈だ! きっとこの退屈さが、今に続くトム・クルーズ&監督のトニー・スコットがナメられる一つの要因なんだろうなあ。
ぼく、テレビとDVDで何回か観てはいると思うんですけど、毎回空戦シーンが眠たく感じちゃうんだよなー。確かにテンポはいいんだけれども単調なのである。そりゃ青空と戦闘機っていう素材しかないわけで、これだけ『トップガン』が大ヒットしていながら、現代戦闘機映画があまり作られないのは仕方のないことなのかもしれません。
も一つ単調さにうんざりするのが音楽で、トムがバーのカラオケで女を誘うくだりや、相棒の家族と一緒にダイナーのピアノで歌って騒ぐくだりとか、楽しい音楽シーンは多いんだけど、それらを上書きするように何度も何度も流れるケニー・ロギンスとベルリンと、あと一曲中盤の悲劇以降でさんざん繰り返されるやっすい感じの劇伴のせいで台無しだよ!
トム史的には、大きいバイクに乗って広大な土地を走る姿*1とか、トムのアルカイック・スマイルと圧倒的自信に基づくゴリ押しアピールによってあっさり落ちる女、といった定番のイメージ*2が登場するのが非常に重要な作品ですけども、前述のとおり映画としてはいまいち。ま、代表作/大ヒット作なんてそんなもんすよねー。
*1:『スター・トレック』のクリス・パインの冒頭のバイク姿は影響受けていると思う。
*2:とはいえこれらが本当に「定番」かどうかは怪しく、それを検証するのも本企画の目的であります。『All You Need Is Kill』でもトムはバイクに乗るみたいだし。