昨年から唐突に「声優さんの音楽をちゃんと聴く」という方針のもと、新旧問わず見境なく声優さんたちの歌を聴く日々を送っています。基本的に「声優名盤探索の旅」と銘打ってよいアルバムを探す、ということを主軸としているので、個々の楽曲についてはあんまりまとめて触れられず、でもわたし、シングルのカップリング曲がいちばん好きってこと多くない…？？と気づいたもんですから、そういう楽曲についてもちょっとまとめて紹介してみたいと思います。一部声優じゃない人の歌（アニソン）も含みます。
・小野大輔『ケモノミチ Jazz Trio Instrumental ver』（2021）
声優さんの歌の話なのに、インストってどういうことだよ！という感じですけどおれもそう思う。ていうかこのジャズアレンジ、とてもいいので歌ありのバージョンリリースしてほしいですね。サンバ調の原曲もなかなか楽しいんですが。
小野D、ファンクやジャズの路線でいつもいい仕事をしてくれているので、今後も楽しみです。
・虹河ラキ『青い栞』（2019）
歌っている虹河ラキさんというかたについてはまったく知りませんでした。Vtuberらしい。
ここ最近ずっとBBHFが好きなので、その前身のガリレオ・ガリレイもたまに聴くんですが、そのへんのつながりで発見した『青い栞』カバー。アレンジはyuigot。青春を歌うアニソンを女性の声でカバーされてしまうとあっさりやられてしまう自分、ちょろいな～とよく思います。
・サニーピース『Shining Days』（2021）
『Idoly Pride』のユニット曲のようです。群雄割拠しまくっていてもうなにがなんだかという二次元アイドル業界においてはもはやこの程度のいい曲でも埋もれてしまうのかもしれませんが（いやちゃんと評価されてるのかもしれんですが）、ディスコ的アイドルポップのオーソドックスなラインを守りつつ、楽器の鳴りの緩急の付け方がいいなと思います、とか思ってたら作編曲北川勝利であった。仕事しすぎでは。
もう長いことシティポップ！シティポップ！と興奮しながらアニソン業界にも増えてきたシティポップを愛でており、「たとえ好きな曲調であってもいまいちなものはいまいち」という真理をようやく悟ってきた今日このごろです。その分、いいシティポップを聴くと嬉しいですね。
結城アイラさんのこの曲とか、逢田梨香子さんの『光と雨』なんかを聴いていると、「すげー古内東子みたいだ」と思ってしまいます。アニソン業界の今井美樹といえば早見沙織ですが*1、アニソン業界の古内東子の座は果たして誰の手に。
・May'n『I'm alright -Pastel remix-』（2021）
オーイシマサヨシ作の『未来ノート』もなかなかいい（泣ける）のですが、やっぱこの人はブラックミュージック寄りの音楽をぞんぶんに歌っていただいたほうが…！！！と思います。『マクロスF』のシェリルだって、90年代後半～のDIVA的な女性歌手像の延長にあったわけで。小柄にまとまったリミックス（っていう表現でいいのか）のなかで、May'nの歌の魅力がばんばん味わえる心地よい小品。
…ってそもそもこの曲、ソウル系楽曲で固められたミニアルバムのトップを飾っていたんですね。ははは。ちゃんとMay'nさん（とスタッフ）はわかっていた。わかっていなかったのはわたしだけでした…。
・内田彩『Destiny』（2021）
『Pale Blue』も良曲でしたがカップリングのこっちもいい。過去曲と重ねて聴くことが重要な楽曲で、単体だとどうなのか自分ではわかりませんが。内田彩さん、ご自身はどう思われているのかいまいちよくわからない方ですが（プロ意識が徹底されているので）、毎度毎度、個性とセールスとアイドル性とをすべて両立させていてすごいなと思います。
・大橋彩香『にゃんだーわんだーデイズ』（2021）
なんか失望するのが怖くてHASSY名義のラップ曲は聴けてません。この曲の2番のラップパートみたいなので十分満足なんですよわたしは…。
90年代JPOP的なサンプリングがたいへん楽しいです。ていうか毎度毎度槇原敬之の話ばかりで恐縮ですけどこれ槇原敬之リスペクトでは？？？
突然11年前の楽曲で恐縮ですがすげえよかったので。
なんのきっかけだったか忘れたのですが、たかはし智秋さんってふつうにソロで歌ってないのかな、絶対いいよな～と思ってサブスクで探したら出てきた。m-floライクなR&B楽曲ですが、LISAに負けてない。探した限りたかはし智秋さん名義の楽曲はこの楽曲を含む色物シングル『今夜はチュパリコ』（洋楽のカバーらしい）しか出てこなかったんですけどもっと声優アーティスト活動やっていただいていいのでは。まあアイマス楽曲聴けばいいんでしょうけども。
・高槻かなこ『Subversive』（2021）
久々にかっこいいトランス系のアニソンを聴いた気がします。高槻かなこさん、歌がとってもうまいけども、例えば大橋彩香さんみたいな一点突破の代えがたい魅力がある声かというとそうではなく、でもたとえそうであっても、その人が映える楽曲ならちゃんと代えがたい魅力の一曲になるんだ、と思いました。涼しげだけど力がこもるので夏にぴったり。
・ミステリーキッス『超常恋現象』（2021）
おそらく今年を代表する一曲になるんじゃないでしょうか。超好き。『オッドタクシー』、ヒットしてよかったです。
ユニットのメインを張る三森すずこさんの充実の仕事ぶりはいうまでもないんですが、小泉萌香さんは『レビュウスターライト』などの活躍もあり、これまた今年を代表する一人になるんじゃないでしょうか。もうひとりの村上まなつさんはDIALOGUE+のいち員ということでこちらも要注目ですね。
それでは、そろそろAZALEAの1stライブ（2日目）が始まるのでこのへんで。
黒澤ダイヤ／小宮有紗さんの『Perfect SEKAI』を聴きながらお別れしましょう。また年末にやりまーす。
*1:となぜかわたしは固く思っているのですが、類似点があるかと聞かれると困る。声が異様にいい、ということくらいでしょうか…。
