こづかい三万円の日々

40代の男がアニメ、映画、音楽などについて書いています。Twitter:@tegit

rockin'on

 ロッキング・オン*1的「批評」はなんだか不毛だなあ、と大学生のときに思って以来、ずっとロッキング・オン不買運動を続けてきた。あの何かを言っているようで何も言っていないクソみたいな『cut』*2を作るような版元に何ができるのか、と思う。『cut』を買うくらいならまだ、何かを言っている振りをしていない『スクリーン』や『ロードショー』を買ったほうがましだ。もちろんそんなもんは買わず、ぼくは『映画秘宝』を買うけれど*3
 同様に、『ロッキング・オン』を買うくらいなら、CDを買う金に回す。

 去年レッド・ツェッペリンの再結成が話題になったころ、職場の上司が突如「あげるよ」と言って『ロッキング・オン』07年12月号をくれた。レッド・ツェッペリン特集だ。彼とぼくはわりあい趣味があうので、飲み会などではよく音楽の話をしていた。お前ロックロック言っているんだからジミー・ペイジ様の御言葉に目を通しておけよ、ということだったんだろう。

 ジミー・ペイジロバート・プラントのインタビューを読んで、まあ『ロッキング・オン』もいいんじゃない、とちょっと思った。
 雑誌全体としてはつまらなくても、取り上げられている題材が凄ければそれなりに面白いのだ、当然だけど(ということは『cut』はよほど毎回取り上げられている題材がダメなんだなあ)。
 面白い人のテキストだけ読み込んで、あとは新作のレビューをざっと眺めて面白そうなアーティストをピックアップ、napsterで聴く。週に一回、長風呂のときに読む雑誌としては充分である。読み終わったら気軽に廃品回収に出せるし。

 そんなわけで07年12月号を三ヶ月かけてだらだら読んだ結果見つけた面白そうなアーティストは以下の通り。

Wake Up Wake Up

Wake Up Wake Up

 インタビューで「メンバー全員クリスチャン」と公言、どうも詞もそれっぽいなあ、と思ったら案の定クリスチャン・ロックの人たちであった。でもまあ悪くない(けどそれをはっきりしない『ロッキング・オン』はやっぱヌルいと思う)。

Hold On Now, Youngster…

Hold On Now, Youngster…

 魅力はあるが、長く聴くには辛いかなあ。ぼくはこんなふうに世界を楽しめない。

Boys & Girls in America

Boys & Girls in America

 このバンドをはじめとして、アメリカインディーズ特集は読み応えがあった。

Flying Club Cup

Flying Club Cup

 これはいい。じっくり聴こうっと。

*1:http://www.rock-net.jp/rockinon/index.html

*2:http://www.rock-net.jp/cut/index.html

*3:映画秘宝』ばんざい、とは胸を張って言えないけれど、いまの『映画秘宝』は映画や音楽といった文化を扱う雑誌として最低限の威厳を保っていると思う。扱う題材について、マジな怒りをぶつけられないで何の意味があろうか?