2025年11月20日から開催されている謎解きイベント「ラブライブ!サンシャイン!!✕SCRAP 沼津ナゾトキ街歩き」に参加してきました。SCRAPと『ラブライブ!サンシャイン!!』によるイベントはいつもすばらしいものばかりですが、今回も毎度の通り、たいへんよいイベントでした。一人でも多くの方に興味を持ってもらい、参加へのハードルを下げたく、できるだけ内容に関するネタバレなしで紹介したいと思います。交通手段や持ち物などを説明するときに、少しだけイベントの進行に関わることを可能な限りぼかした形で述べます。絶対なんにも事前情報を得ずに参加したい!という方は読まずに今すぐ沼津へ行ってください。
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自分は11月20日木曜、開催初日に参加しました。チケットはe+で購入し、事前に紙チケットをコンビニで発券して持参しました。先行特典つきで8,800円でしたが、現在は通常価格5,500円のもののみ販売されています*1。
参加前までは複数回参加することを考えていましたが、一度参加すると連携アプリにアーカイブが蓄積されていくため、複数のアカウント・スマートフォンを使わない限り、何度も参加するということは難しそうです。逆に、アーカイブはいつでも再生可能なので、謎解きの興奮は味わえないにしても、ストーリー部分を別日に何度も味わうことは可能っぽい。大切な経験は記憶には残るけれど、同じことを繰り返すことはできない。大げさかもしれませんが、この仕様には大事なメッセージが込められているようにも思います*2。
繰り返し遊べないことはけっこう重要です。一度きりのプレイを大事に味わえるよう、よい条件で挑戦することをおすすめしたいです。
前述の通りわたしは平日にプレイしたので、それなりのプレイヤーと街で出会ったものの、基本的には混雑を感じず快適に過ごすことができました。写真を撮影したり、謎解きをしたりする場面で、各スポットに一定の人だかりができていましたが、多くても3~4組程度の個人かグループが溜まっている程度でした。プレイヤー以外の街をゆく人も多すぎず、公共交通機関も混んでいませんでした。
プレイ中は、数分間の音声をじっくり聴く場面が何度も出てきます。そうした場面のいくつかは、プレイヤーがいる場所から見えている沼津の風景がとても重要になってくるので、音声だけでなく風景にも集中したくなるはず。イヤホンの着用は当然として、周りにあまり人がおらず、しっかり集中できるような環境で楽しみたいものです。
環境に加えて、タイムスケジュールも重要です。わたしは11時にスタートして、「これでひと区切りついたかな」と思えたのは16時半ごろでした。おおよそ5時間半かかったうえ、もっとゆっくり体験したかった、という気持ちもありました。公式サイトでは所要時間目安を「5~7時間」としていますが、これは決してオーバーな数字ではないと思います。
沼津ゲーマーズでの謎解きキット引取開始が11時、一部の体験に関わる施設が17時で終了する、という制限があることを考えると、もともとこのイベントに時間の余裕はあまりありません。この記事を書いている11月29日(土)には、混雑緩和のために急遽ゲーマーズの開店が10時に前倒しされましたが、納得の措置です。
時間に密接に関わってくるのが、交通手段です。
わたしはJRで沼津入りし、沼津駅周辺は徒歩、駅周辺から徒歩10分圏以上は東海バスフリーきっぷを使用、内浦地区の一部はレンタサイクルを使用、という使い分けをしました。
過去に沼津を訪れた際はいつも地元からレンタカーで移動していたので、車の便利さはわかりつつも、高海千歌たちスクールアイドルと同じ交通手段(徒歩・バス・自転車)を使って沼津を体験したい、という気持ちが強く、それらの手段をメインに据えました。
本当は、全エリアをレンタサイクルで移動することも考えていたのですが、事前に自転車乗りの人たちのブログから情報収集したところ*3、特に内浦方面へ移動する際の道の状況が想像以上に悪いことがわかり、断念しました。実際、バスで移動しながら歩道を自転車目線で眺めてみると、歩道が狭いうえ、段差や障害物が多く、車道に慣れない人間が自転車で気楽に走れる状態ではなさそうでした。沼津市は「CYCLIST FRIENDLY AREA NUMAZU」*4と謳っているのですが、これは相当に自転車に慣れた愛好家としての「CYCLIST」ということなのでしょう。
とはいえ、内浦地区で短時間ながらレンタサイクルを借り、美しい風景のなかをゆったり走った時間は非常にすばらしいものでした。ダメ元であらかじめ自転車レンタルサービスHELLO CYCLINGのアプリを用意しておいたのが功を奏しました。
どんな形にせよ自転車を使う場合は、事前にしっかり下調べしておくことをおすすめします。移動した先の立ち寄りスポットでも、駐車した自転車が邪魔にならないようにする、といった気配りも重要でしょう。
バスについては、東海バスが今回のイベントを記念して発行した一日乗り放題のパス「沼津ナゾトキフリーきっぷ」*5を利用しました。乗り放題なので乗れば乗るほどお得になりますが、わたしは、記念切符の販売額を超えて利用することはありませんでした。ちょっと悔しい気持ちはありますが、両面にきれいに印刷された記念切符は持っているだけで楽しく、街歩きイベントの非日常感を高めてくれる好アイテムでしたので、それだけで満足感は高かったです。また、普段この地域のバスに乗り慣れない人間にとっては、「東海バスを見つけてこれを見せればなんとかなる」という安心感がありました。自分の持っている交通系ICカードが使えるかな、とか、小銭あったっけ、といった心配が無用になりますから。
プレイ時間が長く、移動も必要、となると、自分のことはおろそかになりがちです。街歩きと銘打っているので、たくさん歩き、消耗しますので、水分・栄養を適度に摂っていかねばいけません。
わたしは11時にゲーマーズでキットを引き取ったあと、近場のカフェに入り、早めの昼食をがっつりいただきました。単にその店に一度行ってみたかったからそういう行動をしただけなのですが、結果として、空いている店内でおいしい食事をいただけましたし、キットの開封と最初の説明の確認を座った状態で行えたのはよかったです。お腹もしっかり満たせたので、街歩きの終了までは空腹や貧血に苛まれることもなく、元気に街を歩くことができました。
水分に関しては街歩き中の様々なスポットで気軽に購入することが可能ですが、結果、トイレに行きたくなることにも留意しておきたいです。沼津駅周辺については、沼津市が作成に参加しているユニバーサルトイレマップ*6を一度眺めておくといいかもしれません。街歩きのエリア内には多数の飲食店やホテル、レジャー施設などがありますので、自分はそれらの施設を利用する際にお借りしました。トイレだけを使うのは心苦しいので、少額でも必ずお金を払って利用したうえで借りるようにしました。
トイレに限らず、沼津で立ち寄った様々なスポットは、どこも客に対してウェルカムの雰囲気があって嬉しかったです。以前訪問した際も感じましたが、サ!のファンだからどうこうという以前に、観光客を迎え入れることに慣れている街なのだろうと思います。自分以外のナゾトキ街歩き参加者が、立ち寄り先のお店の方と楽しそうに話している場面も見かけました。
実は、盛り上がって道に広がってしまっているサ!のファンたちを通りかかった現地の方が注意する、という場面も遠目に見かけたのですが、そういうシチュエーションで、無視やお店へのクレームでなく、さっとコミュニケーションをとってくれる、というのもまた、「外からの客を受け入れてくれている」ということのあらわれだと思うのですよね。
ナゾトキ街歩きの公式Twitter(現X)のアカウントをフォローしていると、ゲーマーズはじめ、沼津のお店から街歩き参加者へのお願い・注意喚起の発信が時々流れてきます。今後のイベント開催期間中も、それなりにさまざまな摩擦が起こると思うのですが、ファンはそういう発信をちゃんとチェックして行動したいものです。
これは、「沼津に迷惑をかけるな!」と言いたいわけではなくて(もちろん迷惑をかけないことにこしたことはないですが)、これだけ大きな規模でイベントを開催しても受容してくれるのが沼津のすごいところだし、情報発信や対応も安定しているから、客の側もがっぷり四つでその度量の大きさに甘えながら快適に過ごそうぜ、という気持ちなのです。うまく伝わるといいのですけど。
持ち物についても触れておきましょう。
自分は謎解きイベントに参加する際は、配布される紙モノをまとめておくために、A4サイズのクリアファイルを最低1枚、クリップボードを1枚、それらをすぐ出し入れできるトートバッグを持参するようにしています。沼津のお店等のアカウントからは、ナゾトキ街歩きのキットの落とし物を保管している旨のアナウンスが時折発信されています。謎解きに必要なものをなくしてしまうと非常に悲しいと思うので、このあたりの荷物の整理は慎重にしておきましょう。キットには鉛筆が含まれていますが、これも無くしがちだと思うので、予備のペンも持っておきたい(スマホのメモアプリなどでも代用できるでしょうが)。
今回のイベントではスマホアプリ「ぬまっぷ」*7の使用が必須となります。必要なデータ量は大きいので、あらかじめインストールして起動し、データのダウンロードと動作確認もしておきましょう。
かなり長い時間アプリを使うので、スマートフォンの予備バッテリーも必須でしょう。イベント中にコンビニエンスストアなどでレンタルバッテリーを調達してもいいと思いますが、混雑時にはすべて借りられてしまっている可能性も考えておきたいところ。
先程少し触れましたが、音声が重要なのでイヤホンも大事です。自分はBluetooth接続で外部の音も取り込めるタイプのものを使いました。安全面だけでなく、周りの環境音が聴こえるのがすごくよかったです。
もちろん、アプリには文字も表示されるので、聞き取りに難のある方もイベントは楽しめるのでは、とも思います。
イベントの公式サイト*8には、「SCRAPでは属性、境遇、身体的特徴にかかわらずたくさんのお客様にご参加いただけるようにしたいと考えております」という表明のうえ、アクセシビリティを中心とした情報提供がなされています。2022年の「輝け!Aqoursぬまづフェス」の感想*9で、イベントへのアクセシビリティについて少し触れたのですが、こういう項目がサイト内でしっかり記載されるようになったのはとても喜ばしいですね。というかまあ、本来は社会のどこでも当然そうあるべきなのです*10。
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最後に、興を削がない範囲で、内容についての感想も書いておきます。
2025年も終わりに近づいた今、AqoursのFinaleを経験し、『Aqours Documentary』を観て、という一連の流れの最後にこのイベントに参加できて本当によかったと思います。11月の晩秋の好天のもと、Aqoursの声を聴きながら、美しい沼津の風景のなかを歩いて、わたしは心底満たされた気持ちになりました。
Aqoursと自分の関わり方が大きく変化するなかで考えていたことで、ナゾトキ街歩きのシナリオ内容と響き合って、より確信を強められた部分もあります。自分にとってAqoursはどんな存在なのか、あるいは、自分はAqoursにとってどんな存在になりたいのか。答えは出せないけれど、そういうことを沼津という特別な場所でじっくり時間をかけて考える機会をもらえました。
謎解きとしても、全体の構成が、そういう思索を促すというか、「Aqoursとの時間を大事に過ごしたい」と思えるようなつくりになっているように感じます。終盤には、胸がいっぱいになってしまってしばらく立ち尽くしてしまうような場面がいくつかありました。シナリオや謎解きの力もあるけれど、沼津・内浦で体験するからこそ受け取れるものを最重要視したイベントであり、参加者は否応なく得難い経験をせざるを得ないものになっていたと思います。
沼津でしか体験できないぶん、外出や遠出が難しい人にとっては、参加のハードルが高くなってしまうイベントであることは確かです。さほど離れていない東京に住んでいる自分だって、沼津に出かけられたのは八年ぶりでした。
でもおそらく、『ラブライブ!サンシャイン!!』とSCRAPが組むイベントはこれが最後になるのではないか、と思います。この機会をなんとかつかまえてほしい。前回のAqoursぬまづフェスに比べれば開催期間は長く、予定も調整しやすいはず。一人でも多くのAqoursファンが、沼津ナゾトキ街歩きに参加してくれたら、と強く願います。
なぜならわたしは、沼津ナゾトキ街歩きを経て、今までより一層、強く、沼津とAqoursのことが大好きになれたからです。わたしよりも沼津とAqoursを愛している人なんていくらでもいるでしょうから、僭越な話ですけど、そういう気持ちになる人が一人でも増えたらそれにまさる喜びはないな、と思います。
ぜひ、よき街歩きを。
*1:公式サイトはこちら。https://realdgame.jp/s/aqours_numazunazotoki/
*2:2025/12/03追記:実はアプリにはリセット機能があり、繰り返しゼロからプレイできることがわかりました。まじか〜!でも自分は繰り返しプレイはしないかな、アーカイブを聴きながら振り返るかもしれないけど、と今は思っています。https://x.com/scrap_lls/status/1996161391930314836?t=BQjfS9PTghRKnvh4GAU19w&s=19
*3:特にたぁさんの「【サイクリング】自転車で沼津から内浦まで行ってみた」が非常に参考になりました。 https://mochibacoooon.hatenablog.jp/entry/mnd-to-ucur
*4:https://www.city.numazu.shizuoka.jp/cyclist/index.htm
*5:https://www.tokaibus.jp/images/5816.pdf
*6:https://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/keikaku/various/universal/toilet/
*7:https://www.lovelive-anime.jp/news/01_3901.html
*8:【公式】ラブライブ!サンシャイン!!沼津ナゾトキ街歩き「イベントご参加にあたり」の項 https://realdgame.jp/s/aqours_numazunazotoki/
*9:「「輝け!Aqoursぬまづフェスティバル」のこと」https://tegi.hatenablog.com/entry/2022/05/14/013532
*10:政府広報オンライン「事業者による障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務化」https://www.gov-online.go.jp/article/202402/entry-5611.html