フィギュアスケート・ISUグランプリファイナルをTVで観る。録画しておいた昨日のショートプログラムと今日のフリーをぶっ続けで視聴。
位置づけとしては世界選手権のほうが上だそうだが、今回のレベルの高さ、順位争いの面白さは尋常ではなかった、と思う。
男女シングルでそれぞれ金メダルを取った、ランビエールとキム・ヨナの演技は自分と同じ人類とは思えなかった。なんという強さ、なんという美しさ。今いちばん世界で美しい人たちを観るならば、ミスコンでもハリウッド映画でもなく(そしてもちろん邦画でもなく)、フィギュアスケートを観るべきなのだろう。
彼らは美しいだけではなく、人間としても面白い。キャラ立ちしている。ある競技のなかで、世界で一番凄い人から六番目に凄い人たちまでが一同に介しているのだから、彼らが面白くないわけがないのだ。
女子ならば、理想的ツンデレのキム・ヨナは別格の神としておいておくとして、中野友加里が観ていてたのしい。かわいいし。
男子首位のランビエールはテントウムシおたくだし、三位のライサチェクはブランドおたくで自宅クローゼットは非常に女子っぽい。二人とも、映画『俺たちフィギュアスケーター』*2のウィル・フェレルらとも充分張り合えそうに変な人だ。
こういう妄想半ばの楽しみ方が出来るのも、フィギュアならではのことなのだろう。たぶん、選手たちのこういう素顔を露出されても、フィギュア以外のスポーツでは素直に楽しめないと思う(実際ぼくはバレーボールなどの過剰な盛り上げは非常に嫌いだ)。
選手たちはアスリートであると同時に、アーティストでもある。常人の理解を超える身体能力を見せながらも、人々の感動を集める表現をしている。他のスポーツではなかなか味わえない複雑な面白さに、だんだんはまってきてしまった。明日TV放映のエキシビジョンが楽しみだなあ。
*1:ファイナルの動画がないのでカナダGPでがまんしよう。