- 出版社/メーカー: アトラス
- 発売日: 2006/07/13
- メディア: Video Game
- 購入: 2人 クリック: 37回
- この商品を含むブログ (361件) を見る
完全に放り投げてしまおうかと思ったころもあったが、今年初めの『ペルソナ4』リア充問題*1もあって、何とかやり遂げることができた。こ、これで『4』を買うことができる...と思ったら、ちょうどクリアした日にPSP版『3』が発売されていて腰を抜かしました。『4』の前にPSP版を買うべきかしらん。
- 出版社/メーカー: アトラス
- 発売日: 2009/11/01
- メディア: Video Game
- 購入: 35人 クリック: 353回
- この商品を含むブログ (205件) を見る
『3』には、RPGというジャンルへの自己言及性がとても強く感じられた*2。プレイヤー=主人公が、経験と知見を増やし、他者と関係していくことで成長し、やがて大きな目的を達して、物語を終える。とくに、物語の終え方には衝撃を受けた。
学園生活はもともと非常にRPG的/ゲーム的だから、丁寧に作りこまれたゲームシステムのなかで、ぼくはやがて「ゲームするぼく」と「学園生活をこなす主人公」を重ね合わせ、同化していく。終盤の盛り上がりは最高だ。それまで苦労して成長させてきた仲間の個性や、本筋とは関係のないところで培ったコミュの記憶が、ラスボス戦ですべて回収されていく。ぼくは主人公をレベル99近くまで成長させたけれども、それでも仲間がいなければラスボス戦を切り抜けることはできない(たぶん)。
ラスボス戦ののち、大きな喪失とともに物語は幕を閉じる。そのとき、すぐにでも二週目を開始できるクリアデータを前にして、ぼくはコントローラを置き、プレステ2の電源を切らざるを得なかった。
ゲームは続けられる。ゲームはくりかえし遊び続けることができる。しかし、ぼくは主人公とともにこの物語を一旦閉幕させたい、という強い感情に駆られたのだった。この物語は(主人公の成長は)、すでに見事な結末を迎えているのだから。かれと仲間たちは一年間の戦いを終え、新たな物語のほうへと足を踏み出している。そして、喪われた仲間たちは戻ってこない。彼らが再びこの物語をやり直すことはないだろう。ならば、ぼくもそれに従おう。
原理的には永遠に繰り返し遊ぶことのできるゲームで、しかし物語の有限性を意識し、かような結末を提示した『3』の作り手に、ぼくは最大限の賛辞を送りたい。んでもって、当分はこのゲームを遊ばないことが、最大の賛辞になるのではないか、と思っている。
さよなら、『ペルソナ3』。ぼくはこの物語のことを忘れない。